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リセット
ウイリアムモリス リトルクラシックス ROKUZANシルバーコレクション リストワール 2020.05.02

ジュエリーの出来るまで/碌山レポート

ビクトリア時代などアンティークの世界では王侯貴族のもとで職人が素晴らしい宝飾品を生み出してきました。私たち碌山は100年ジュエリーを目指すものとしてお抱え職人のような仕事を志しています。

このpick upではジュエリーデザイナー兼一級貴金属装身具技能士の立場から感想を入れながら、ジュエリー作りの現場を実際タイで撮影してきた画像を交えながらレポートします♪全員が一丸となり大きな歯車のようなチームのちからで繊細なジュエリーが出来ていく様子がすごいです!

ジュエリーの出来るまで

ジュエリーデザイン

それでは早速まいりましょう!
こちらはデザイナーがIllustratorで書いているデザイン。今社内には2名のデザイナーがおり日々デザインを研究しています。
マラカイトとオリーブのブローチペンダント

アマゾナイトペンダントのお花のペンダント

ジュエリーはまず企画から。どんなものをつくるか相談して、デザインラフを起こして決まったものを製図。
ここまで短くても1か月ほどかかります。デザイン画はイラストレーターで作ります。

細かなミル打ちはブラシを使ってあっという間に出来ちゃいます。

デザインを工場に送ると原型師さんが下の画像の様にジュエリーにしてくれます。(デザイン画とジュエリーが違ってすみません!)

原型作成とワックスどり    

こんな感じで原型を作成。原型はシルバーで作ることが多いです。シルバーはプラチナやゴールドに比べて熱伝導率が高いので加工が難しい地金です。

キャドも駆使して原型を制作しています。技師たちのジュエリー作成の知識や素晴しいテクニックにはいつも心から感謝しています。

原型が出来たらゴム型をとります。原型をゴムの真ん中に入れて180度で一時間程度プレスしながら専用の機械で焼き上げます。

ゴム型が出来たらメスでぎざぎざに切り目を入れて原型を取り出した後、空気の通り道を確保して気泡が出来ないようにします。ぎざぎざにするのは型のずれを防いで綺麗なワックスをとるため。

こちらがインジェクションワックス。キャスト専用の柔らかいワックスは70度くらいで溶けます。ゴム型をとると時に薄い膜が張ってしまうので丁寧に一点ずつチェック。この段階から綺麗にしておくとキャストの仕上がりがきれいなので仕上げにも差が出ます。神経を使う作業です。

キャスト

ワックスを石膏のツボに入れて焼成。一晩かけて徐々に温度を上げていきます。焼きあがったツボは朝になったらキャストを開始。

キャストの機械。下から空気を吸引して溶かした地金を一気に吸引します。

 

焼きあがったシルバーには石膏の粉がたくさん付着しているので水で吹き飛ばします。キャストは危険な作業ですし体力も必要な大変なパート。

キャスト専用のお部屋です。

さてここまででジュエリーになる型の形が出来ました。次は磨きや石留めの工程に進みます。

磨き

マルカジットのイヤリングの石留め。少し温めると柔らかくなるヒートホーム(皆さんは歯医者さんでも使いますね)に固定して石留めしていきます。

ローズクオーツ

石留めする宝石は原型から仕入れ宝石にカットするものも多くあります。こちらはローズクオーツとトルコ石。

 

トルコ石の原石。綺麗なところを厳選して宝石にします。(取締役に聞いた話で裏は取っていませんが、綺麗な色にこだわりがあって300キロ買っても5%しかジェムクオリティが取れずほとんど粉になるとぼやいていました。)

アンティークジュエリーの世界で人気のあった小粒のトルコ石は人件費が掛かるのですが価格が上げにくいため近年生産が少なくあまり買うことが出来ません。

実はトルコ石の小粒カットは自社工場だから出来るこだわりの宝石なのです。

メノウの原石。部分により色の違いがありますのでオーダーするときに希望のカラーを伝えると、ここかな?とこんな感じでスタッフさんが親切に選んでくれます。

さてここからは碌山を代表する宝石ガーネットの加工を見ていきましょう。

このおせち料理の黒豆みたいに見えるもの、実はガーネットの原石です。宝石の原石は磨く前は私には宝石なのかよくわからないものも多いです。

小さな黒豆さんを高速回転する円盤で濡らしながらカットすると、、中から綺麗な色が見えてきました。

カットした宝石のもとを加熱して解ける接着剤で棒の先に一個づつ固定するお手間のかかる作業。

そして専用の機械を使って銅の回転盤で磨き上げます。

鉄の回転盤で仕上げるところも多いのですが碌山ではさらに目地の細かい銅板で仕上げています。

宝石のカットはとてもこだわってるポイントです。

棒の上にペアシェイプがたくさん!どんなに小さくても一つづつ丁寧に仕上げます。

宝石パート最後のクオリティチェック(QC)。ベテランの女性陣が鉄壁の防壁を築いており絶大な信頼を得ています。この関所を通過したものだけ使用しています。

ちなみにガーネットはインドなど海外から仕入れるカット石もありますがシェイプや面傷を彼女たちにチェックされており7割は棒に貼り付けにされて綺麗な姿にリカットされます。

これで宝石が完成しました。

宝石の準備だけでもこんな工程を経てきます。

 

こちらはレーザー溶接やレーザー刻印のチーム。レーザーは顕微鏡を使う作業なのでとても目に負担がかかる重労働。みんな頑張ってます。

こちらはシードパールを糊留めするパート。シードパールは熟練のスタッフがたくさんのパールの中から色調とシェイプをそろえて留めてくれます。実は私もやったことがありますが全く色や形が合わずスタッフさんすごい。。。と本気で思いました。

いよいよ完成間近!


そして再び鬼ごとく厳しいQC軍団の関所が。。

そして関所を通過できたジュエリーが碌山ジュエリーとして市場に出回る事ができます。

数々の工程を経てやっとジュエリーが完成しました。凄い!

工場のスタッフが一丸となって美しいジュエリー作りを目標にしている現場はいかがでしたか?

 

ご覧いただいたようにジュエリー作りの現場は決して美しいところではありません。

それどころか磨き粉や洗浄水などでかなり汚れますし爪の中に入った研磨剤はなかなか取れなくて職人の爪はいつも黒っぽいです。
けれども彼らの美しいもの作りへかける思いはこんなに真剣で真摯、でもこれもまた美しさの一つと思いませんか?

 

さあ、いよいよ晴れのステージへ!

 

こちらはお客様に喜んでいただけるように時間をかけて作った美しいジュエリーを用意した展示会の風景。

どれも堂々と並んています。

いかがでしたか?
素敵なジュエリーも地味な手仕事を誠実にこなすことで生まれます。どれも心を込めてお作りしたものばかり。。

一人でも多くの方に満たされて頂きたい、私達碌山はお客様に喜んでいただきたいという思いに駆り立てられ、デザインから宝石、枠の一つ一つの工程を丁寧にそして心を込めて、そしてお客様のお抱え職人を目指してこれからもジュエリーをお届けいたします。

 

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